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ゼロから始める農業機械:未経験者が中古・リースで初期費用を抑える賢い方法

Tags: 農業機械, 農具, 中古農機具, 農業リース, 就農資金, 初期費用, 未経験者, 農機具選び

ゼロから始める農業機械:未経験者が中古・リースで初期費用を抑える賢い方法

農業を始めるにあたり、「どんな機械や農具が必要なのか」「どれくらい費用がかかるのか」といった疑問や不安をお持ちの方は多いのではないでしょうか。特に未経験の場合、高額な農業機械の購入が大きなハードルと感じられることがあります。

この記事では、就農を目指す未経験者の方向けに、必要となる農業機械・農具の種類や、初期費用を賢く抑えるための「中古農機具」や「リース・レンタル」の活用方法について、分かりやすく解説します。

就農に必要な農業機械・農具とは?

どのような作物を、どのくらいの規模で栽培するかによって必要な機械は大きく異なります。しかし、多くの畑作や稲作で共通して必要となる基本的な機械・農具としては、以下のようなものが挙げられます。

これらの機械や農具をすべて新品で揃えようとすると、規模によっては数百万円から数千万円といった非常に大きな金額が必要になります。

新品購入の現実的なコストと未経験者の課題

新品の農業機械は性能が高く、メーカー保証もあり安心感がありますが、価格も高額です。例えば、トラクター一台をとっても、サイズや機能によって異なりますが、小型のものでも100万円以上、一般的な畑作や稲作に使うサイズであれば数百万円は見ておく必要があります。

就農初期はまだ収入が不安定な時期です。多額の借入をして機械を揃えることは、大きなリスクを伴います。未経験者にとっては、必要な機械の種類やサイズ、本当に使いこなせるかどうかも未知数なため、「何を買えば良いか分からない」「買ってから後悔したくない」といった不安もつきまといます。

こうした課題に対し、初期費用を抑える有効な選択肢となるのが「中古農機具」と「リース・レンタル」の活用です。

中古農機具を活用するメリット・デメリット

メリット

デメリット

中古農機具の賢い探し方・選び方

中古農機具を選ぶ際は、これらのデメリットを理解した上で、慎重に進めることが重要です。

農業機械のリース・レンタルを活用するメリット・デメリット

メリット

デメリット

リース・レンタルの賢い活用方法

リース・レンタルは、特に以下のようなケースで有効です。

リース契約やレンタル契約を結ぶ際は、利用期間、料金体系、保守・修理に関する規約、保険の有無などをしっかり確認することが大切です。

中古とリース・レンタルの組み合わせを検討する

すべての機械を中古にする、すべてリースにする、といった考え方だけでなく、それぞれのメリットを活かして組み合わせることも有効です。

例えば、

このように、ご自身の作付け計画や経営規模、資金状況に合わせて、中古とリース・レンタルを柔軟に組み合わせることで、賢く初期投資を抑えることが可能です。

その他、初期費用を抑える工夫

農機具以外でも初期費用を抑える工夫はいくつかあります。

まとめ:賢く農機具を調達するためのステップ

未経験から就農するにあたり、農業機械・農具の調達は避けて通れない重要な課題です。高額な新品購入にこだわらず、中古農機具やリース・レンタルといった選択肢を賢く活用することで、初期費用を大幅に抑えることが可能です。

  1. 必要な機械・農具をリストアップする: 作付け計画に基づき、どのような作業に、どの程度の規模の機械が必要かを明確にします。
  2. 新品の価格帯を調べる: 必要な機械の新品価格の目安を知ることで、中古やリースの費用と比較検討できます。
  3. 中古市場やリース会社の情報を集める: インターネット、専門誌、地域の農協、販売店などで情報を収集します。
  4. 中古機は必ず現物を確認し、可能であれば試運転を行う: 信頼できるルートを選び、状態をしっかり見極めます。
  5. リース・レンタルは契約内容をよく確認する: 利用期間、料金、メンテナンス、保険などを理解した上で契約します。
  6. 自身の経営規模や資金計画に合わせて、最適な組み合わせを検討する: すべてを購入するのではなく、中古とリース・レンタルを組み合わせてみましょう。
  7. 信頼できる情報源や就農相談窓口を活用する: 農機具の選定に迷ったら、地域の普及指導員や就農相談員に相談してみるのも良いでしょう。

多額の投資が必要となる農業機械の調達は、就農への大きな一歩です。焦らず、様々な情報を集め、ご自身の状況に最適な方法を選ぶことが、その後の安定した農業経営につながります。